GoogleもEU独禁法で裁判:Androidスマホは今後値上がりするのか
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今月の7月11日に、AppleのiPhoneが日本で独禁法に触れるかもしれないというニュースが上がっていました。
今度はGoogleが独禁法に違反したとして7月18日に43億4000万ユーロ(役5700億円)もの罰金を科せられたそうです。
騒動の内容
全世界の半数以上のシェアを誇るAndroid OS
言わずと知れたGoogleが提供しているシステムです。
AppleはIOSの情報を公開しないことで有名ですね。
独自の技術でAppleからしかIOSを搭載したスマートフォンは発売されません。
反対にGoogleは、Android OSをスマートフォンを制作するすべての企業に無料提供してきました。
情報をフルオープンにし、どの企業でもAndroidスマホを作る事が可能なようにしてきた。
それゆえに全世界に広がりを見せたんです。
日本ではiPhoneのシェア率のほうがダントツで高いのですが、全世界で見るとAndroidのほうがシェア率は高い。
その理由が上記の部分にあると思われます。
Googleの問題点は何だった?
無料でAndroidのシステムを使える代わりに、Googleからのお約束事項がありました。
どんな風にカスタマイズしてもオーケーだけど、Googleの検索アプリ「Chrome」を最初から入れておくようにと要求していたそうです。
また、AndroidでGoogleのアプリを入れないブラックコーヒーのような、システムだけを利用したスマホを作る事をメーカーに禁止していたらしい。
Androidスマホを作るなら、Googleのアプリを入れてよね。ということ。
確かにAndroidスマホを見ると、どれもGoogleのサービスアプリが最初から導入されています。
私としてはどのみちChromeもGoogle MAPもGoogleフォトも利用するので最初からアプリが入っていることについて違和感を感じたことはありませんでした。
しかし今回EU(欧州連合)の独禁法「欧州連合競争法」では、
最初から端末に自社の検索アプリを入れておくことで、その他の検索エンジンを利用することを妨げている。
Googleの検索エンジンの支配力が強化されているから、独占市場となるだろう。
そう言っているんですね。
えっ!?
いやいや、そんなことで!?って思いましたよ私も。
端末代金のこれからに暗雲か
iPhoneと違い、GoogleからOSを含めたひな型の利用を無料で提供されてきたスマホメーカー。
安価な端末代金で提供できる仕組みの多くはここにあると言えるでしょう。
Androidを構築するためにかかる費用。
それはこの10年だけ見ても数千億円の規模だそうだ。
この膨大なコストがかかっているにも関わらず、無料にてそのシステムを使うことができていた。
その背景には当然商売をしているのだから、自社製品の導入をしてもらうのは当然じゃないか・・・なんて私はこのニュースを見てて思った。
Googleは欧州連合に対して
出るとこ出たろか!
と強気の姿勢を示しているようです。
万が一Googleが敗訴したらどうなる
Google側が敗訴し、独禁法違反が認められ、5700億円もの罰金が科せられたとするとどうなるんでしょうか。
EU側の主張が通ることになるので、Androidスマホを購入時、Google製のアプリは一切入らない。
これはEUだけに限ったことではない場合も考えられます。
Googleとしては初期より自社アプリがインストールされないとすると、ビジネスチャンスを大きく損なうことになりますね。
それを補うためには、Androidのシステムを利用する際に無料だった使用料を取るようになることは容易に想像できます。
さらにそれは、ユーザー側に端末代金として降りかかってくることになります。
使用料を支払えないメーカーはスマホ制作を断念するかもしれません。
もう、
悪循環しかなくないですか?
まったく、EUは何を考えているんだろう・・・。